クールビズ以降、半袖ビジネスシャツは毎年進化し続けています。素材、シルエット、襟型など数多くのバリエーションが展開されています。外出してショップでのでお探しがなかなか難しい状況になって来ています。ショップだけではなく、ECで必要なものをお探しの際に少しでもお役に立てればとも思っています。今後の参考にしていただけると幸いです。ぜひ ご一読ください。
日本の半袖ビジネスシャツの品数は世界一?
こんなに多くのバリエーションが半袖ビジネスシャツにあるのは世界中で日本だけと言っても過言ではありません。
今や政府が推奨する日本独自の夏のビジネススタイル、クールビズをほとんどの企業が採用しビジネスマナーにまで成り上がってしまったことが理由の一つでもあります。
こうして新たな市場が開拓されたアパレル業界はシャツ専業メーカーを筆頭に各社はこぞって増産し続けています。
結果、特に素材の開発が進み、日本の気候に適したファッション感度の高い、ほとんどケアのいらない半袖ビジネスシャツは拡がって行ったのです。
欧米では半袖シャツはカジュアルスタイルでしか着用しているところを見たことがありませんし、ラフなビジネス・スタイルではノーネクタイで長袖を腕捲りして着用しています。服飾文化と気候の違いなどが理由です。
半袖カジュアルシャツと半袖ビジネスシャツの違い。
- 大きな違いとしてまずは生地であり素材です。少し細かく言うと生地の質感と繊維として糸の太さになります。一般的 にシャツの生地は布帛(ふはく)と呼ばれる織物(はた織物)なのですが、(ポロシャツやT シャツ、セーターはニットと呼ばれ編み物になります。) 縦の糸と横の糸を絡めて行くことで生地になるのですが、これら糸が太いか細いかで生地になった時の厚みが変わります。
- 糸そのものの原料が綿なのか麻なのか、はたまた化学繊維のポリエステルなのかナイロンなのかの違いで生地になった時の風合い、素材が変わります。カジュアルシャツには綿や麻などの天然原料で太めの糸を使用している事が多く生地になるとビジネスシャツより厚いイメージになります。
- 化学繊維を使用しているものはレーヨンやポリエステルが代表的でアロハやプリント柄のシャツがほとんどでプリント柄を鮮明に見せたい場合に化学繊維の糸で生地にしていて、テロンテロンしています。
- 糸の太さは番手と表現され数字が大きいほど細い糸になります。カジュアルシャツの場合50番手~80番手位が主流です。イメージとしては50番手はデニムシャツで普通のビジネスシャツと同じ位の厚みの生地のものが80番手になります。
- 対してビジネスシャツは高級なものには綿100%の80番手以上100番手、120番手など極細の糸が使われ生地はより薄くなめらかで柔らかくなり、見た目に光沢感が出ています。価格としても10000円前後かそれ以上します。
- またクールビズ用などと言われているものは混紡素材というものが多く、綿の糸とポリエステルの糸をクロスさせて織られたり糸と糸を巻き付けて一本の糸にしてから織られたり技法は、シャツになってからの機能によってさまざま異なっては来ますが、違う原料を掛け合わせて作られています。
- シャツの見た目には綿100%も混紡もそう変わりは無いのですが、金額的に化学繊維や混紡素材の方が低価格となっています。品質表示は必ずついているのでそれで確認する事ができます。
- 更にクールビズ用には機能素材が多く使われ形状記憶、吸水速乾、抗菌消臭、クールマックスなどのメッセージタグがついているシャツはほとんどが綿とポリエステルの混紡素材です。もしくは綿100%でも薬品による加工により機能を施しているものもあります。
- 次に仕上げの違いです。仕上げと言うのは出来上がった製品にアイロンを掛けたり畳んだりして店頭で商品として並んでいる時の状態で、シャツの場合は棚に陳列される事が多いです。
- 特にビジネスシャツの場合は面【つら】(仕上げ後の商品の姿)を気にすると言って仕上げが崩れないように沢山の付属品を使っています。プラスチックやボール紙が後でゴミになるりますよね。これらは輸送の際にシワにならないようにと、店頭に並んだ時に特に襟部がキレイに美しく見えてお客様にもより良い商品に映るための工夫の一つです。シャツのゴミがイヤな時は精算後、全部外してもらうと良いと思います。
- カジュアルシャツに関しては製品になってから更に洗いを掛けたりする場合もありビジネスシャツほど仕上げが頑丈ではないことも多く、ふっくら畳んである場合もあります。輸送の際の防シワ程度で入荷され店頭ではそのままビニール袋だけ取った状態で棚に置かれるか、もしくはハンキングして陳列されることも良くあることです。
- また、店頭で陳列される場所、ゾーニングがカジュアルとビジネスなどはっきり別れていることがほとんどです。
- 最後にシルエット、型の違いです。ビジネスシャツはスーツやスラックスの流行のシルエットに左右されます。最近はスーツもスラックスもまだまだ人体に沿わせたフィット感のあるものが主流です。
- そのためビジネスシャツも数多く生産されているものは、それらにあった型(レギュラーフィットなどと呼ばれその時代の基本のシルエット)になっています。サイズの確認意外にシルエットの確認も必要です。シャツの専業メーカーさんの場合はゆったりめのものやスリムなものなどの用意も種類によってはしています。シルエットも大事なので購入の際はぜひ確認する事をオススメします。
- カジュアルシャツの場合はそのブランドのイメージする色柄、デザインを重視するので、型は一つしか作っていないのでこちらもシルエットは確認してみてください。カジュアルシャツは最近の傾向で再びビッグシルエットなルーズに着るタイプも出て来ています。
以上、ポイントを一度、理解してみてくださいね。以前の記事も見ていただけると更にイメージしやすいかと思います。
まとめとして
クールビズの半袖ビジネスシャツは通気性の良い薄手がオススメです。
着心地優先なら天然素材の綿100%が一番。それ以外に混紡素材があり、形状記憶など機能性を求める場合はかなりオススメします。お人によって体質や生活感が違いますのでご自分にあったものをお選びください。
色柄については、淡い色味のカラーシャツや白地に単色(1色)のストライプやチェックがオススメ。汗かきの方はカラーシャツを避けることをオススメします。
型は愛用しているスラックスやパンツのシルエットに合わせてください。最近の半袖ビジネスシャツの袖口も改良され細くなって二重に折り曲げて縫っているものがあります。上半身がキレイに見えるバランスなので一番のオススメです。
襟型ならボタンダウン、小ぶりのホリゾンタル(角度の拡がったワイドカラー)が今シーズンはオススメです。お好みで探してみてくださいね。
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